こんにちは!ケイシと申します!
日米高配当株投資、日本個別株投資の投資判断や分析方法などを発信しています!
今回の記事では今年から投資を始めた「エムスリー」がニュース(適時開示)なしで2日連続急騰したことを記事にします。
先に結論を言いますと
①評価が変わる瞬間は個人投資家には分からない
②直近は売られ過ぎていた
③テクニカルでは週足26週移動平均線(1534円)を抜けてから買いが加速した
以上3つです。まず最初にエムスリーってどんな銘柄?2日連続急騰って嬉しいけど何が凄いの?という辺りを説明してから解説していきます。
エムスリーへの投資は「高配当株投資」ではなく、趣味の投資で買っている銘柄です。
特定の銘柄への投資を推奨する意図はございません。
投資は自己責任自己判断でお願いします。
目次
「エムスリー」ってどんな銘柄?
エムスリーは
・「医療従事者専門ポータルサイトm3.com」の運営
・「医療情報、医薬品情報サービスMR君」
・キャリアソリューション(医師、薬剤師の転職サイト)
など医療情報サービスがメイン事業です。
2024年3月期では「稼ぐ力」を示す株式指標の
ROE12.86%、ROA9.22%、営業利益率26.95%と高い時よりは利益率は落ちてきてますがかなり優秀な数字です
日本企業の平均値
1. ROE(自己資本利益率)
- 平均値:おおよそ5~10%
- 日本企業は、海外の企業と比べてROEが低めです。これは自己資本比率が高く、借入によるレバレッジが比較的少ないことが理由の一つです。
2. ROA(総資産利益率)
- 平均値:おおよそ2~5%
- 日本企業は総資産に対する利益率が低めで、特に製造業では設備投資が大きいためROAが低くなる傾向にあります。
3. 営業利益率
- 平均値:一般的に5~10%
- これは業種によって大きく異なり、製造業では5%前後、サービス業やIT業では10%以上の場合もあります。
情報サービス部門なので高い利益率の会社は多くありますが、医療関係と景気に左右されにくい分野で高収益なのは魅力に映りますね✨
m3.comは世界シェア率50%以上と高く、日本では90%以上が利用しています。
(出所、エムスリーIR)
シェア率が高すぎるという事は「成長余地が少ない」という事
現状から売り上げを伸ばすには横展開(高いシェア率を上手く使う)か別事業を作ることです。
2024年9月には「エラン」という会社と資本業務提携を発表して連結子会社化することになりました。売り上げは確実に増えます。
借り入れなどはせず全額手元資金で購入(315億円~350億円)するようなので一時的には現金は減りますが現金が1500億円ほどある状態だったので無理のない範囲だと思います。
(出所、エムスリーIR)
エランは売上はコロナ渦でも右肩上がりで売り上げは10年で6倍ほどに成長していました。
事業内容的にはエムスリーとの相性は良さそうですがどうでしょうか。
財務も万全
2024年3月期末「自己資本比率71.7%」
「総資産4908億円」に対して「現金1497億円」と総資産の30%現金保有とキャッシュリッチです^^※2023年に第一生命とのベネフィット・ワンという会社のM&Aでの決戦?に敗れ資金が多くある状態でした。
先ほど書いた「エラン」への公開買い付けで350億円使ったとしても総資産の2割以上は現金なので十分です。
有利子負債(利子付きの借金)も借入額は少ないのでこちらも問題なし。
現金が多くあり
本業の売り上げは景気に左右されにくい
有利子負債も少ない。
倒産のリスクはかなり低いです。
(出所、IRBANK)
①評価が変わる瞬間は個人投資家には分からない
個別株でも日本株全体でも「評価が変わる瞬間」は分かりません。
短期売買のお金を多く持っている機関投資家などは「流れ」で売買したりしますのでそこを予想しようと思うの得策ではありません。
直近エムスリーの安値「1100円台」はPER18倍を切ってかなり安いという印象でした。
(出所、Googleファイナンス)
確かにコロナ特需が抜けて「成長性」は少し鈍化しましたが売り上げは伸びてましたし、利益も減ってはいませんでした。
エムスリー安値のPER18倍は「日経平均PER」と比べると割高です。
投資家の中にはPER20倍を超えると投資対象にしない方もそれなりにいます。
2024年10月4日終値の「株価1685円」でPER26倍と割高圏になってきました。
PER18倍の時は売られて、高値を示し始めてるPER26倍の時は買いが旺盛になるのか?
需要と供給を大口投資家は見ていて、大口のお金が株価を大きく動かす。
1個人が大口投資家の投資判断が変わる瞬間を読めないので
自分が安いと思った時にリスクの範囲内で買う。
大口投資家やモメンタム投資家がPER26倍でも、もっと買うなら株価はどんどん上がります。
誰かの評価を待つより自分で納得して買いたいですね!
②直近は売られ過ぎていた
2021年1月に株価10,600円ピークに2024年8月株価1,130円と約90%株価下落していました。2021年のピーク時のPER125.7倍は買われ過ぎていましたが、3年半も売られていたのでエムスリー株主の方の「ヤフーファイナンス」でのコメントは阿鼻叫喚( *´艸`)
時価総額でも最高7兆2000億円ありましたが、2024年8月には約8000億円と6兆4000億円も資金が抜けました。
(出所、Googleファイナンス)
「山高ければ、谷深し」という投資格言のようにチャートは2021年の山頂から深い、深い谷へ、、
ですが最初の銘柄特徴で解説しましたがエムスリーは「総資産4900億円」持っていて「2025年、営業利益予想670億円」は稼ぐ企業なので時価総額8000億円になった時点でもう少しで底かな?とはなりました。
総資産よりも時価総額が低くなることは全然あります。
例えば「NTT」は時価総額13兆円台で総資産29兆円持っています。
「株主資本10兆円」なので市場の時価総額は株主資本と比べてどうか?は株価下落でも下値を探るには1つの目安になります。
エムスリーは「株主資本約3500億円」ありますので売られたとしてもここを下回る可能性は0に近いです。
③テクニカルでは週足26週移動平均線(1534円)を抜けてから買いが加速した
ケイシは企業の財務状況(貸借対照表、キャシュフローなど)、収益性(EPS,ROE、ROAなど)を見て投資判断をするファンダメンタル投資が得意です。
ですが売買を活発にする方はテクニカル投資をしています。モメンタム投資とも言います。
テクニカル投資とは「ろうそく足」「移動平均線」「MACD]「出来高」「サポートライン」などトレンドや売買シグナルで投資すること
今回は「移動平均線」で「1534円」を超えてから買いが加速しました。
(出所、楽天証券)
エムスリー週足チャートの写真です。左上赤丸の「26週移動平均線1534円」を超えてから株が売られても買う人が多くなりました。
日足では移動平均線を全て上に行ってましたので短期では上昇トレンド、中期でも26週移動平均線を抜けて上昇トレンドへ。
上昇トレンドになったら儲かる!
下落トレンドになったら売り!
と単純な話ではありません。
プロや時間がある方以外はトレンドを追っかけて売買せず個人投資家の強みである「時間」を武器に割安だと判断したところで買い、値上がりをゆっくり待つスタイルが負けにくい投資です^^
長期投資家が株価チャートを見ることは売買判断をするというより、安心して長期保有できるラインを超えたな!の確認でいいと思います^^
「落ちるナイフはつかむな」株価下落している時は反発のタイミングが不確実です。
・直近高値から30%株価下落した!
・配当利回りが4%を超えた!
とその株の「本質的価値」「トレンド」などを無視すると個別株投資では痛い目をみます。
ファンダメンタル分析を軸にしつつテクニカル分析も参考にするとより負けにくくなりますね^^
ファンダメンタル、テクニカル分析を勉強したい方はこちらの書籍は参考になります!
&
個別株投資は覚えることが多いですが、上記2冊を読むと株式投資が楽しくなりますよ^^
エムスリーへの投資状況
ケイシのエムスリー保有株数は1500株、取得価格1635円です。
10月4日の株価上昇で取得価格を超えた「株価1652円」にて300株ほど売却しましたので、現在保有株数は1200株。
一時株価30%下落、マイナス70万円の含み損までいったエムスリーでしたが2か月で含み益まで戻りました。
ケイシはエムスリーへの投資は「趣味の投資」でしています。
株式ポートフォリオの90%はインデックス投資40%、高配当株投資50%で固く運用してますので「趣味の投資10%」では少し攻めた投資をしています。
1銘柄に250万円投資することはリスクと理解した上で投資をしていますので、ポートフォリオ全体でリスクを取りすぎていないか?は常に考えなくてはいけませんね。
300株売却したのも投資金額を200万円に落とすことが目的でした。
下手なナンピンスカンピンを勉強できるいい機会でしたね(; ・`д・´)
今後のエムスリーとの付き合い方
エムスリーの事業は応援しつつも利益が増えたタイミングでは「適時利益確定」をしていく予定です。
テクニカル分析は得意ではないのでPER35倍の2200円付近で一部売却予定です。
2025年3月期第1Qの決算の数字は悪い数字ではなかったので、上方修正があった場合でも株価2200円で一部は売却で状況に応じて他の株は長期でどうするか考えていきます。
私は個別株投資で大事にしていることは「応援したい企業か?」
営業利益率、売り上げが右肩上がりの企業は社会に必要とされているから業績も利益も伸びていきます。
エムスリーの医療業界への貢献は大きく、これからもDX化含め医療業界で必要とされる存在であり続けると信じて応援していきます!株価が30%以上下がろうが企業価値はこんなもんじゃない!!と信じていました。
まとめ
エムスリーがニュースなしで2連騰したことを「分析」「投資方針」と書いてきました。
連騰理由としては
①評価が変わる瞬間は個人投資家には分からない
②直近は売られ過ぎていた
③テクニカルでは週足26週移動平均線(1534円)を抜けてから買いが加速した
財務と稼ぐ力をみて景気に左右されるのか含め分析することがおススメです^^
個人の強みである長期で現物で保有し、売らなくていい状態は焦った売買をしなくてよくて良いですね。
参考になりましたら幸いです!
それではまた!
株式投資の勉強にオススメの書籍です!